こんにゃく粉は増粘効果を持ち、繋ぎ剤として九割そば、二八そば等に活用いただけます。
こんにゃく粉を添加した蕎麦は歯切れよく、プリッとした食感となります。また茹で伸びが抑制され、茹でたての食感を持続させます。
同時にアルギン酸ナトリウムを添加いただくと、アルギン酸のゾルがマンナンを麺体内にとどめ、茹で水やそばつゆへのマンナン流出を防ぐことができます。
配合例
添加量は、そば粉の重量に対し0.5~1%を目安にご使用ください。
こんにゃく粉は粉末のままそば粉およびアルギン酸Naとよく混合したのち、加水混捏して下さい。
成分 | 重量 / g |
---|---|
そば粉 | 100 |
水 | 40 |
アルギン酸ナトリウム | 0.3 |
こんにゃく粉 | 0.5 |
官能評価
官能試験は、そば粉と水のみから作成したそばを基準(2点)とし、3点評価で行いました。(パネラー6名)
アルギン酸塩を併用することにより、こんにゃく独特のにおいが解消されます。こんにゃく粉を添加することにより、歯切れの良さやなめらかさといった食感が向上します。
風味 | こんにゃく臭 | 歯ごたえ | 舌触り | 味 | |
---|---|---|---|---|---|
こんにゃく粉 + アルギン酸Na添加 |
1.83 | なし | 2.67 | 2.50 | 2.00 |
アルギン酸Na添加 | 1.50 | なし | 1.67 | 1.83 | 2.00 |
茹で伸び防止効果
テクスチャー測定結果
通常茹であがった蕎麦はでんぷんの老化が始まり、時間とともに茹で伸びが起こります。
こんにゃく粉はこの茹で伸びを抑え、長時間なめらかで歯触りの良い食感を持続させます。
通常十割そば(こんにゃく粉なし)
時間経過に伴い、破断荷重と破断歪率が低下
⇒でんぷん質の老化
もろく、ぼそぼそした食感に
こんにゃく粉添加蕎麦
破断荷重および破断歪率の低下を抑制
⇒茹でたての食感を維持
食品への表示例
こんにゃく粉